5月中旬ですでに中四国地方まで梅雨入りしております。中国地方では観測史上2番目、四国では観測史上最も早い梅雨入りのようです。
例年なら高温多湿、頻繁に降る雨で鬱陶しく感じやすい梅雨シーズンですが、今年はコロナの感染拡大が少しでも収まってくれないかと期待するような気持ちすらありますね。
このように、私達の気持ちのとらえようで、雨天続きの環境も良し悪しが変わって来ます。元気の「気」の字は、気分の「気」であり、気持ちの「気」でもあるわけです。
「気」が満ちると体にも良い作用があるのは、漢方の世界では特に重要視されています。数年前の記事のおさらいになりますが今回は、書籍「はじめての高麗人参」(監修・長谷川秀夫)を参考に、高麗人参と“気”について掲載させて頂きます。 それでは皆様、気に満ちた良い梅雨シーズンをお過ごしください^^
“気“を補う、高麗人参
インフルエンザなど病原菌に感染する人、しない人の違いは免疫力の強さの違いにあります。また、病気は弱いところに表れるという性質があります。血管でも臓器でも同じ圧力やストレスを受けたら、弱いところが破れたり炎症を起こすようになっています。
一口に弱いと言っても、もともと弱い場合と無理をして弱くなったという場合とあります。ちょっと無理をした程度ならぐっすり休んで疲れをとれば回復に向かいますが、慢性的なストレスのある場合などはそう簡単にはいきません。しかし、「養生」を続けることで難しい病気が回復することもあります。
この場合の「養生」とは「補う」ということです。不足している「気」を補うことができれば治癒にもつながるということです。高麗人参は「補気剤」とも言われ、古代中国の薬物書である高麗人参七効説の中に「補気救脱」があります。これは気を補い虚脱を救うというもので、続けることで「滋養強壮」をもたらします。体質の強化・改善ができるのです。
体の弱い人は、胃腸虚弱で疲れやすい、風邪をひきやすいなど「気」が不足していると考えられます。これらの症状には高麗人参を飲むことが最適です。高麗人参七効説の中にも胃腸を元気にしてくれ、肺や呼吸器官を強くするという記載があります。それで風邪をひきにくい体質にしてくれるというのです。寝る前に飲むと、翌朝の目覚めの違いを感じるという人もいます。